[3-C-2-8] 健康イベントのための健康データ管理システムの構築
現在、日本は総人口に占める高齢者の人口が27%を超え、超高齢社会に突入している。増え続ける医療費を抑えるために各地で様々な試みが行われている。その一つとして、個人の健康データを継続的に取得し管理・分析することで健康状態を把握し、先制医療につなげる技術やサービスが期待されている。我々は昨年から商業施設と協力して健康イベントを定期的に開催し、健康データを収集している。3つのブースを置きモバイル端末のアプリケーションを用いて、目と耳の年齢・血管年齢・後出し負けじゃんけんゲーム(認知機能測定)の健康データを取得している。これらのデータは利用者の許可を得て、商業施設が発行している会員IDと紐付けしている。しかし、現状のシステムでは、イベント終了後に手作業でデータを整理しなければならない。また、過去に計測した健康データを利用者に提示することができない。そこで、本研究では、ユーザに時系列データを提供できるように、健康イベントで計測したデータを管理できるシステムを構築した。具体的には、まず各アプリケーションに、計測が終了したと同時にデータをサーバに送信できる機能を追加した。次に、送信するサーバには、受け取ったデータをデータベースに格納するAPIを作成した。最後に、ユーザに健康データを提供するシステムを作成した。PCによってデータベースが更新されているかを定期的にチェックし、更新されていればデータを取得し、今回の結果と過去のデータと合わせて結果を、ほぼリアルタイムに印刷する。結果、現在と過去の健康データを利用者に提示、また分析することが可能となった。