[3-E-1-5] 外来患者待ち時間の可視化
【背景】福岡大学病院は「患者待ち時間の改善」が大きな課題の一つである。過去の調査および研究で、施設面での課題(ex:外来駐車場不足)や業務面での課題(ex:予約時間が機能していない)が判明している。また、患者アンケートやヒアリングによる調査は継続的に行われていたが、データを用いた具体的な改善案の提示は行われていなかった。【目的と方法】問題点および改善点を明らかにするため、「待ち時間」の定義化およびBIツールを用いた可視化を行った。また院内全ての電子カルテ端末よりアクセスできる仕組みも構築した。待ち時間の算出は電子カルテシステムに蓄積されたデータを活用した。対象患者は再来のみ。データの更新は毎月1回行う。【結果と考察】平成28年1月から平成30年3月までの推移からは待ち時間短縮の傾向は見られなかった。また、9~10時台に診察予約が集中しており、その影響を受けて11~12時台の予約患者の待ち時間が長くなっている傾向も見られた。この結果を踏まえて、医師側の視点では1時間あたりの予約枠数の制限を検討し診察時間の平準化を行うこと。患者側の視点では予約時間の意識を高めること。この2点を軸に、今後は院内で改善に向けてのワーキングを開催することとなった。