Japan Association for Medical Informatics

[4-C-3-5] ビーコンタグを応用した自動医療機器管理システムの開発

清水 健司, 降旗 俊輝, 長嶺 博文 (山梨大学医学部附属病院 MEセンター)

現代医療は医療機器なしには成り立たない。機器を万全な状態に管理することは,医療安全の上で重要不可欠である。病院内では,輸液ポンプやシリンジポンプなどが随所で稼働している。これらの機器の貸出・返却は従来バーコードリーダーを使用し行っていた。しかし、病棟間を転棟する際などは返却されず又貸し状態となり、時として行方不明となることがある。もしもこれらの機器の検査が不十分であった場合,患者は危険な状況に置かれる可能性がある。そのため、これらの機器がMEセンターで定期的に管理できるようビーコンタグを使用し、自動的に機器の貸出返却処理やアリバイの管理が可能な医療機器管理システムの構築を試みた。山梨大学附属病院において小規模システムを構築し、信号読み取りの信頼性なども含めた実証実験を試みた結果,本システムは有用であった。また、医療機器のより詳細な稼働状況の把握を可能にし、見読性を高めることによって機器の安全性向上を図れるのではないかと考えられた。