一般社団法人 日本医療情報学会

[2-P2-1-02] 次世代眼科医療を目指す、ICT/人工知能を活用した画像等データベースの基盤構築プロジェクト、システム構築報告 第二報

長谷川 高志1、柏木 賢治2、三宅 正裕3、坂本 泰二4、大鹿 哲郎5、福重 秀文6、井上 仁7、宇都木 仁8、本郷 勝義9、南 常治9、畑中 正行10 (1. 特定非営利活動法人日本遠隔医療協会, 2. 山梨大学, 3. 京都大学, 4. 鹿児島大学, 5. 筑波大学, 6. インフォコム, 7. デジタルコア, 8. B.b.design, 9. メディアサイト, 10. NTTコミュニケーションズ)

Clinical databese, Deep learning, Ophthalmology images, Artificial Intelligence, SINET5

【1. 背景と目的】日本眼科学会では平成29年度より日本医療研究開発機構の臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業の「人工知能による分析向け眼科画像データベース構築」に取り組み、第二年目に入った。各大学からの眼底写真収集、学会データベースへの集積、人工知能解析への供出のための全国規模のシステム構築を進めている。平成30年度には4大学での機器設置を終え、SINET上でのクラウドサーバーの開設や接続試験を行った。
前報ではシステム設計結果や研究組織の課題等を報告した。本報告では各大学医療情報部との設置に関する協議、設置が進んだ大学での運用に関する検討について報告する。また日本医療情報学会が研究分担者として本研究事業に参加して、「医療画像データ収集事業に用いる情報システム構築ガイドライン(案)」を作成したので、協力状況も報告する。

【2. 方法】① 研究倫理審査で許可を得た大学の医療情報部と画像収集装置の設置を協議して、要点を整理した。
② 機器設置を終えた大学の医療情報部と運用について検討を開始したので、要点を整理した。
③ 日本医療情報学会との間でガイドラインに関する情報交換を行ったので、要点を整理した。

【3. 結果】① 画像収集装置の方式、機能、セキュリティ要件、データ形式などをまとめ、各大学で問われる事項を示した設計資料を作成した。この資料により設置許可は円滑に進んだ。
② 機器を設置した大学と運用に関する情報交換を進め、運用手法説明資料を作成した。これを用いて各大学と運用の検討を進める。
③ 日本医療情報学会研究班に上記設計資料を渡して、情報交換を行った。

【4. 考察】各大学での機器設置・外部接続・運用に関する検討は共通課題が多いが、日本眼科学会には情報が無かったが、設置と運用について整理が進んだ。日本医療情報学会のガイドラインへの今後の反映が重要である。