Japan Association for Medical Informatics

[3-P2-1-02] 対話型病状判定支援システムによる受診意欲とシステム使用感に関するユーザ評価

山内 翔大1、岡本 和也2、平木 秀輔2、杉山 治2、山本 豪志朗2、佐々木 博史2、南部 雅幸2、黒田 知宏2 (1. 京都大学, 2. 京都大学医学部附属病院)

Interactive decision support system for potential patients, Qualitative evaluation, User experience

自身の体調不良を自覚しながらも受診を怠り、結果として症状が重篤になってしまうケースが存在する。自身の症状への危険意識が希薄な人々を受診させるきっかけを与える手段の1つとして、対話型受診判定支援システムを使用してもらうことが考えられる。しかし、既存のシステムは、病状を特定するために患者へ問う質問数が多くなる傾向にある。我々は病状を特定することに固執せず、ユーザが緊急で受診すべきかどうかを出力することに焦点を当てることにより、質問数が少なく済む対話型病状判定支援システムを提案した。また、提案システムを従来型のシステムと比較して、質問数が削減されていることを観測した。しかし、質問数を削減することで、ユーザに実際に提案システムを使用してもらえるか、また、提案システムを使用したユーザに影響を与え、受診を促すことができるかどうかは不確かである。したがって、提案システムがユーザへ与える影響を評価する必要がある。本研究では、提案システムがユーザに与える影響を評価した。評価方法として、既存システムを模倣したシステムを実装し、提案システムと比較を行った。そのために、既存システムを分析し、1.質問数、2.質問の複雑さ、3.出力要素、の3種類の軸に従って分類し、各分類に対応するシステムを比較対象として構築した。比較方法として、アンケート評価を採用した。作成した各システムに対して同様の使用シナリオを用意し、被験者に用意したシナリオに沿って各システムを使用してもらった。そして、1.信頼性、2.使用の煩雑性、3.受診意欲の促進性、の3種類の定性的指標について比較することで、提案システムの評価を行った。