Japan Association for Medical Informatics

[4-E-3-04] 診療記録総合管理システム(DACS)の文書マスタ登録状況

向井 頼貴1、武田 理宏1、村田 泰三1、藤井 歩美1、真鍋 史朗1、松村 泰志1 (1. 大阪大学医学部附属病院医療情報部)

Document Archiving and Communication System, clinical document, electronic medical record

【背景】電子カルテと連携している病院内の様々な部門システムの情報や紙媒体の情報をドキュメント形式にして一元管理する診療記録総合管理システム(DACS)を導入し、院内で発生する文書を管理している。DACSに登録される文書を適切な文書名称で管理することは、閲覧性の向上のために重要である。

【目的】DACSで管理される文書種マスタについて検証すること。

【方法】2010年にDACS稼働時にマスタ登録された文書種数とその後2018年度までにマスタ登録された文書種を検証対象とした。マスタ管理する文書種は、システム連携でDACSに登録される文書種(システム連携文書)、スキャンで取り込まれる文書種(スキャン登録文書)、DACSから帳票出力しスキャンで登録される文書種(帳票印刷文書)に分類される。

【結果】期間内にマスタ登録された文書種の総数は7,713種であった。システム連携文書はDACS稼働時に1,324種、稼働後4,161種の文書種が登録された。スキャン文書はDACS稼働時に243種、稼働後419種の文書種が登録された。帳票印刷文書はDACS稼働時に161種、稼働後3,133種の文書種が登録された。DACS稼働後使用されなくなった文書種はシステム連携文書が357種、スキャン文書が2種、帳票印刷文書が281種であった。帳票印刷文書はDACS稼働後601種の文書がフォーマットを更新した。帳票印刷文書は各診療科、部門から提出される帳票を、診療情報管理士が監査、フォーマット調整を行うが、登録分、更新分の3,734種が対象となった。中でも、臨床研究の同意説明書は稼働時に0種、稼働後739種と帳票印刷文書の約3割を占めるまで増加した。

【考察】マスタ登録されている文書種は帳票印刷が増加傾向にある。中でも特に臨床研究の同意説明書の登録数は多く、このことから臨床研究の必要性が増加していると考えられる。