一般社団法人 日本医療情報学会

[2-E-2-01] 臨床研究における臨床画像データ収集自動化の試み

*岡田 佳築1,2,3、真鍋 史朗3、武田 理宏3、松村 泰志3 (1. 大阪大学大学院医学系研究科ゲノム情報学, 2. 大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学, 3. 大阪大学大学院医学系研究科医療情報学)

Medical Image Collection System, Clinical Research, Electronic Data Capture


臨床研究においては、予め定められたモダリティの臨床画像を収集し、中央解析を行うデザインの臨床研究も存在する。臨床研究を目的として臨床画像を収集する必要がある場合には、対象患者の該当する臨床画像を院内のPACSまたは画像保存装置から取り出し、患者識別情報を削除して臨床研究における被験者番号に置き換え、CD等の記録媒体に記録してデータセンターに郵送することで必要な臨床画像を収集することが一般的である。この方法では、人手と手間がかかるとともに、臨床画像データ出力時の出力形式のミスなどの人的ミスが発生する可能性が常に存在する。これらの課題の解決に向けて、我々は臨床研究用に収集する臨床画像の選択、匿名化処理、送信を自動化し、研究画像の収集を効率化するための、電子症例報告システムと連携した臨床研究画像収集システムの構築を進めている。今回、臨床研究画像収集システムによる臨床画像の収集を、臨床画像を用いた臨床研究が積極的に行われている分野である虚血性心疾患領域の研究において、パイロット的に行った。本研究では、冠動脈造影検査の臨床画像を各施設から記録媒体の郵送により収集し、中央解析を行う従来の臨床画像収集方法にて研究を進めている。これまで7施設171名の対象患者から臨床画像の収集を行っているが、27名は記録媒体の読込エラー、データ破損、指定とは異なる出力形式のため、再度の記録媒体の作成・郵送を必要とした。臨床研究画像収集システムが利用可能な施設における7名の患者について、臨床研究画像収集システムを利用し、同じ臨床画像を収集したところ、従来の臨床画像収集方法にて認められたエラーを認めることなく収集することが可能であった。今回の実際の臨床研究における検討を踏まえ、従来の記録媒体による臨床画像の収集方法と比較した、本臨床研究画像収集システムの利点や今後に向けた課題について論じたい。