Japan Association for Medical Informatics

[3-C-2-05] ポータルシステムのユーザインターフェース改良と機能強化

*Kenji Yamamoto1, Kazuhiro Sumiyoshi1, Yutaka Itoh1, Akira Endoh1 (1. 北海道大学病院 医療情報企画部)

HIS, GUI, SSO


【背景と目的】
 本院の医療情報システムのポータル機能は、2002年から統合ランチャーシステムで一元管理している。主な機能は、職員のログイン管理、ログ管理、シングルサインオンによるマルチベンダーのシステム起動、職種と端末による利用権限管理、院内向けの各種案内、マニュアル掲載である。長年の運用に伴い、登録したシステム数は122件、職種数は210件と膨大になり、運用や管理が困難となった。システム起動ボタンは、サイズや色が同一で分類されずに並び、さらに、起動できないボタンも表示されていた。利用権限管理では、俯瞰的な一覧表示や一括でのメンテナンスができなかった。これらを改善するため、2020年2月の医療情報システム更新にあわせて、システムを改良したので報告する。
【方法】
 システム起動ボタンは、未整理で一方的に増加していた分を整理した上で、従来の1色、1サイズ、1階層から、分類、サイズ、色でグループ化して表示する方法とした。利用権限管理は、マトリクス形式の一覧表示から一括でメンテナンスできる方法とした。
【結果】
 システム起動ボタンは、「共通」、「職種別」、「その他」の3種類に大別した。まず、「共通」は電子カルテ含む8ボタンとし、大きなサイズで上部に表示した。また、メンテナンスの改善のため、分類、順序、文字色、背景色を同一画面上から直接操作できる機能を実装した。利用権限管理は、権限は○×で表示し、一覧から直接、一括操作できる機能を実装した。さらに、ログインを切り替えずに職種毎のボタン配置を確認できる機能と、ボタン配置をコピーする機能を実装した。
【考察】
 システム起動ボタンは、ボタンを整理し、全職員が共通で利用する頻度が高いボタンを大きく上部にまとめ、視認性と操作性が向上した。利用権限管理では、一覧による管理機能、ボタン配置確認・コピー機能が、システム部門の保守の効率化の一助となると考える。