Japan Association for Medical Informatics

[3-C-3-01] 新型コロナ感染病棟における患者スタッフ間TV通話システムの構築とその効果

*Noriaki Nakajima1,2, Naoko Okada3, Koji Okuda1, Yukie Okada1, Kiyomi Watanabe1, Kazuyuki Kitamura1, Masami Mukai1,2, Katsuya Tanaka2,1, Naoki Mihara2,1 (1. 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院医療情報部, 2. 国立研究開発法人国立がん研究センター情報統括センター, 3. 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院看護部)

COVID-19, Video Call System, Tablet Computer


【背景】COVID−19の流行に際し、感染患者の受入と治療への対応は医療機関にとって緊急で重要な事項であった。その中でも、感染病棟で従事するスタッフの感染リスクの低減は重要な対策事項のひとつであった。当院では、感染機会の減少を目的とした患者スタッフ間TV通話システムを検討した。
【目的】構築を短期に行い、かつ安定的でセキュアなTV通話システムを検討し、導入すること。
【方法】システム構築は、既設のTV会議システムに付属するソフトを活用することで構築期間の短縮と安定性を確保した。タブレットをTV通話のみに機能を制限することで、安全性を確保した。利用状況は通話ログを解析し、有効性は病棟看護師からヒアリングし、その評価を行った。
【結果】本院は、4月中旬から37日間で主に軽症患者15人を受け入れた。システムは、検討開始から約一週間で構築できた。期間中1日の平均通話回数は約2回、最大値は16回であった。1回の通話時間の最大は約28分、97%は5分以内であった。ヒアリングでは、患者の情報収集はナースコールで十分であった、という意見もあった。一方、訪室時のスタッフは防護服で顔は見えないがTV通話なら表情を伺うことができたことや、カウンセリング時では遠隔でも時間をかけた会話ができたことから、患者が安心感を得る効果があった、との意見が得られた。
【考察】短期での構築導入を目標とする場合、既存システムの活用は有効であった。また、機能制限によりセキュリティを十分確保することもできた。さらに、スタッフとのTV通話は、隔離患者の精神的なケアに効果があったと考えられる。
【結語】緊急時でのシステム構築における既存環境の活用や機能の絞り込みは、患者ケアの質向上やセキュリティの確保に効果的であると言える。また、感染病棟でのTV通話システムの導入は、患者に安心感を与える点で効果が高いと考えられた。