一般社団法人 日本医療情報学会

[3-F-1-05] データ利活用のための標準コード対応に向けた取り組み

*坂井 亜紀子1 (1. 大阪大学医学部附属病院医療情報部)

standardization, data utilization, SS-MIX2


データの利活用に際しコードの標準化は重要な検討課題である。SWG3では各病院で正しく標準コードを設定するための方法を検討し実行することを目標として活動している。活動項目に時間軸を設定しステップを踏んで順次理想に近づけることとした。ステップ1を今年度の活動範囲、ステップ2を来年度以降の活動範囲とした。コードの標準化の検討課題として以下の4つを設定した。課題1)各病院情報システム内で管理している項目のうち標準コードに変換して出力可能とすべき項目を決める。課題2)各項目に対してどの標準コードを採用し、どの粒度、どの範囲を対象とするかを決める。課題3)標準コードを設定する担当者、設定するタイミング等に関する望ましい運用フローについて検討する。課題4)各病院のSS-MIX2またはデータウェアハウスに出力された患者データについて、正しくコードが設定されているかを確認するための方法を検討する。課題1ではSWG1の検討項目と臨床研究で収集される項目を標準化の候補とし、このうちSTEP1では、診療科、病名、薬剤、検体検査結果、手術を対象とし、画像レポートの項目、処方の用法はSTEP2とすることとした。課題2では課題1で決めた項目の標準コードとして、薬剤は、HOT9、YJコード、厚労省コードのいずれかのコードとし、検体検査結果項目はJLAC11を目指すこととした。次のステップで、標準コードを付番する項目の範囲を決める。課題3、4を検討するために各病院が現状でどの程度をハウスコードから標準コードへ変換しているかの調査を行うこととした。今後、この調査結果に基づき、標準コードへの変換の障壁となる要因を特定し解決方法を探る予定である。本シンポジウムでは、標準コードの変換対象とした項目、粒度、範囲、標準コードを設定するための運用についてSWG3で検討したことについて報告する。