Japan Association for Medical Informatics

[3-F-2-04] 看護行動におけるプレゼンティズムリスク分析とIoTセンシング可能性の検証

*Keiko Yamashita1, Shintaro Oyama1, Chiaki Funada1, Satoshi Yamashita1, Kikue Sato1, Taiki Furukawa1, Aki Sugano1, Daisuke Kobayashi1,2, Yuji Sakamoto3, Yoshinori Ideno3, Yoshimune Shiratori1 (1. 名古屋大学医学部附属病院 メディカルITセンター, 2. 神戸大学大学院医学研究科 医療システム学分野, 3. 株式会社ケアコム SMILEユニット)

presentism, Internet of Things, wireless device, sensing


【はじめに】看護職は心身不調に由来する顕在化していない労働生産性低下状態(プレゼンティズム)が他職種より多いことが明らかになっており、これは不規則な勤務形態や心身ストレスが強いのが原因と考えられ、離職(アブセンティズム)に至る率も高いのが現状である。本研究では、プレゼンティズムの主な要因である長時間労働や筋骨格痛の原因となる看護行動を、業務中に負担が少ない手法で抽出・判別することを目的とする。

【方法】看護師の看護行動を調査者が目視で観察し(直接観察法)、専用のデータ収集プログラムを通じて看護行動の種別を記録した。また当院は内既設インフラである高精度Bluetooth位置測位システム(Locator, Quuppa社)を通じ発信式タグの位置を数cm誤差で測位することが可能で、タグを付けた看護師の位置、訪室回数や滞在時間の情報も記録した。

【結果】直接観察法で看護師12名を調査した結果、627回の訪室があり912件の看護行動回数と110種の看護種別を観察した。多い項目順に、記録作成、観察、点滴中の確認で、プレゼンティズムの要因となり筋骨格痛の原因となる看護行動は回数の多い順に着替え、ベッド・車椅子移乗、体位変換だった。

【考察】他の研究においても直接観察法では困難であった網羅的(全数)調査はIoTデバイスを利用することで直接観察を行っていない間も時間にして99%データを記録することが可能であった。また、所謂「看護業務」は多様であり、個々の看護師で動き方が異なるため観察した全行動を分離するのは困難だが、共通の(最大公約数的な)特徴的な動作を抽出することで分離可能と考える。