Japan Association for Medical Informatics

[3-F-3-03] オープンデータと人口重心を利用した二次医療圏における高度医療機器の配置の妥当性の検討

*Atsushi Nakamura1,2 (1. 医療データ分析ラボ, 2. 株式会社サンネット)

Open data, Advanced medical equipment, Population center of gravity, GIS


【目的】2025年での地域の必要病床数の目安が掲げられた地域医療構想では、入院機能を中心として調整が進められている。これに対し医療計画では、医療資源を重点的に活用する外来を担う医療機関の地域毎の明確化が進められている。今回、医療資源のひとつである高度医療機器の医療圏内配置の妥当性についてオープンデータと人口重心を利用して検討を行った。
【方法】毎年各医療機関から報告される「病床機能報告」上のCT、MRIなどの高度医療機器の配置・設置数や医療従事者数、並びに「医療機能情報提供制度(医療情報ネット)」上の外来患者数や高度医療機器の検査実施数などのデータを利用して、二次医療圏内での高度医療機器の分布状況を重心分析により把握した。これに加え、同医療圏内の人口分布による人口重心との距離並びに方位の比較分析を行った。
【結果と考察】高度医療機器の分布重心、機器数当たりの検査数重心、医師数当たりの検査数重心等のさまざまな重心指標と人口分布のバランス点である人口重心とは位置の一致は観られないが、重心間距離と方位は二次医療圏毎にかなり異なっていた。このことは現存のCT、MRI等の設置状況・検査状況では地域住民の分布に即した配置ではないことが要因だと思われる。また、従前よりCT、MRI等の設置数はその検査数等から過剰であるとされている。これらのことから現存のCT、MRIの検査数、設置場所等を変化させるシミュレーションを行うことで、その地域に最適な配置が得られると考えられる。
【結語】高度医療機器の設置・更新には多大な費用が必要なことから、各医療機関にとっては、今後の病院運営上、設置・更新時期や要不要の検討は避られない問題となっている。このことからも、これまでは医療機関単位での設置の検討を行っていたが、今後は前述のシミュレーション等を活用して、地域全体での設置・更新を進めていくべきだと考える。