Japan Association for Medical Informatics

[2-F-1-08] フォワードランジ動作における姿勢推定ライブラリを用いた姿勢推定の検証

*Ryouta Hosomi1, Takemura Tadamasa1 (1. 兵庫県立大学)

Posture estimation, Forward Lunge, Joint angle

日本における高齢者の割合は増加しており、高齢者の運動による健康増進が求められている。下肢の筋力強化やバランス訓練として利用される運動療法の1つにフォワードランジ動作(以下:FL)がある。厚生労働省の高齢者を対象にした運動プログラムの運動メニューにも入っており、下肢筋力増強に効果的な運動と考えられる。一方で、FLは適切な姿勢で行わなければ、効果的な運動を行うことができないことが報告されている。そのため、FLにおける姿勢を把握する必要がある。しかし、一般的に姿勢の把握は困難であり、これまでは①評価者の観察によるものか、②光学的な3次元動作解析装置か③画像解析ソフトでの計測を用いることが多かった。①観察は定量的とは言えず、②光学的な3次元動作解析装置による計測は厳密に姿勢を計測できる反面、高価かつ装置自体が大きいため導入が困難な場合が多い。③画像解析ソフトは定量的であるが、手動で入力を行うため、画像1枚1枚の角度を計測することは時間的効率が悪いという現状がある。一方で、最近の深層学習を用いた画像認識技術の発展によってOpenPoseなどの姿勢推定ライブラリを用いた姿勢測定手法が提案されている。しかし、本手法による姿勢推定がFLにおいて利用できるかは明らかではない。 よって本研究では、姿勢推定ライブラリを用いた姿勢測定手法が、FLにおける姿勢の把握に十分かどうかを検証した。具体的には、先述した画像解析ソフトを用いて人の手によって手動で計測した体幹と下肢の角度と、姿勢推定ライブラリのひとつであるOpenPoseによって自動的に計測された体幹と下肢の角度を比較した上で精度を算出し、OpenPoseがFLにおける姿勢測定に十分かどうかの検討を行った。