Japan Association for Medical Informatics

[2-F-2-01] 臨中ネットにおけるリアルワールドデータ利活用のための基盤構築の取組み

*Takanori Yamashita1, Satoshi Yamashita2, Ryo Takemura3, Satomi Nagashima4, Akemi Morohashi2, Naoki Nakamura5, Michinori Aoe6, Hideo Gobara6, Kazuhiko Ohe4 (1. Kyushu University, 2. Nagoya University, 3. Keio University, 4. The University of Tokyo, 5. Tohoku University, 6. Okayama University)

Real-World Data (RWD), SS-MIX2, Data quality management, Data validation

日々の診療で電子カルテに蓄積されるデータはリアルワールドデータ(以下、RWD)と呼ばれ、世界的に利活用が進められており、国家レベルでその技術獲得が推進されている。RWDは診療の重要情報を保持しているものの、生データの状態でのデータ解析は困難であり、RWD活用の成否はデータの品質が大きく影響する。さらに複数施設による統合解析のためには、データの品質課題を検証し、解決する必要がある。
臨中ネットでは、様々な臨床研究課題に対応できるデータ品質の高いRWD基盤整備のためにデータ蓄積からデータセット生成、その利活用を範囲として「データ項目の標準コード対応、データベースが保持する値の正確性、意味的な情報の保存性の検証、共通データベースの構築」の項目について各SWGで活動を進めている。
データの正確性と保存性の検証の取り組みとしては、電子カルテ〜SS-MIX2(またはDWH)間の品質管理のためにチェックリストとデータバリデーションツールを開発し、手順を整理した。チェックリストは、電子カルテデータとSS-MIX2データの整合性確認のために、各データ項目の一致件数や一致率を記録できる。ツールは、チェックリスト対象のデータを突合検証するためであり、その結果をチェックリストに反映できる。そして、品質保証確保のために品質管理作業の実施手順を定めたバリデーション手順書を作成した。令和2年度には、これらを用いて3施設でのデータ品質管理の作業を実施した。抽出された課題の対応とその評価のために2クール実施し、各施設とも第2クールで改善が見られた。一方、一定のデータ評価後の品質のレベル設定は現時点では定まっていない状況であり、品質管理指標や品質管理モデルについて議論している。シンポジウムでは、臨中ネットRWD基盤整備の状況を俯瞰的に報告し、臨中ネットデータ品質管理の内容について共有する。