Japan Association for Medical Informatics

[2-P-4-03] タブレットを用いた情報プライバシー上のニーズを把握する方法:外来通院患者による評価 第2報

*Yukari Niimi1, Katsumasa Ota2, Chikako Sone3 (1. 名古屋女子大学, 2. 東都大学, 3. 長野県看護大学)

Display Methods, Information privacy, Patient needs, Tablet type

【目的】入院した際に、自身の個人情報に対する考えを医療従事者に伝えることができ、知られたくない情報の提供・共有範囲を決められる模擬的なテンプレート画面を開発した。本研究の目的は、外来通院患者の情報プライバシー上の要望を直接把握する方法の実用可能性を検討することである。
【方法】外来通院患者を対象に模擬的なテンプレート画面の入ったタブレットを直接操作してもらい、画面デザイン、操作の難易度、回答に適した時期、プライバシーに配慮した表示方法等に関する意見を30分程度聴取した。なお、調査画面は模擬患者情報を用い、実際の電子カルテ画面とは異なる。逐語録作成後に、質問毎の意見からコードを作り、類似性に着目して整理した。調査期間は2021年1月から3月で、所属機関の倫理審査委員会の承認を得た。
【結果・考察】研究協力者は15名で、男性は7名、女性は8名、平均年齢は50.4±9.4歳であった。知られたくない情報が「ある」を選択した者は10名いたが、全ての画面への意見を得るため、要望がなくても「ある」を選択してもらい回答を得た。協力者のほとんどが操作や画面デザインに問題がないとした。一方で、情報プライバシーへの要望を適切に判断するための工夫として、患者情報がわからないため、その情報範囲を示してあるよいと挙げていた。要望を伝える時機は、入院中はパワーが働くため、外来で聞いて欲しい、通院の早い段階と回答した。また、要望を聞いてもらえることで患者は安心して治療を受けれるが、知られたくない情報にマスクをかけて一時的な方法で保護を行うことに対し、二段階の操作による表示を求めた。ただし、緊急時の即時の閲覧は仕方ないと受入れた。外来向けの画面作成には改善の余地があるが、タブレットは外来患者においても情報プライバシーの要望を直接医療者に伝えるのに有用であった。本研究はJSPS科研費17K12098の助成を得た。