Japan Association for Medical Informatics

[3-C-2-07] 医用テレメータの稼働状況可視化と病院指標によるリソース管理の分析

*Sonchoru Yun1,2, Yasutomo Aota1, Shuta Oshiro1, Nene Kitano1, Tadamasa Takemura2 (1. 加古川中央市民病院 臨床工学室, 2. 兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科)

Medical telemeter, Operating rate, Resource management, Hospital indicator

【背景・目的】医用テレメータは、送信機から生体情報を無線によりセントラルモニタに送信するシステムである。近年、割り当てチャネル不足やトラブル事例の増加など、医用テレメータの適切な管理が求められている。各セントラルモニタのチャネル稼働率と送信機種別の稼働率解析については医用テレメータの稼働状況を可視化が可能になりつつある。一方で、医用テレメータの稼働状況と病院運営において診療現場のニーズに応じた稼働になっているのかは明らかではない。よって本研究では、各セントラルモニタのチャネル稼働率および送信機種別の稼働率と病床稼働率や平均在院日数などの病院運営指標との関係について分析を行った。 【方法】対象は、当院(600床)の一般病棟11病棟(A~K)、515床、計184チャネル(モニタ率35.7%)とし、2019年4月~2020年3月を調査期間とした。フクダ電子社製会計支援パックCVW-7000ASPモニタ使用率アプリを用いて、セントラルモニタおよび各種送信機の稼働率を算出した。チャネル番号から送信機種別を同定、送信機はECG:73台、ECG+SpO2(SpO2):87台、ベッドサイドモニタ(BSM):24台とした。これらの各機器の稼働状況と各病院指標との関係について分析した。 【結果】セントラルモニタと各種送信機の稼働率は、それぞれ67.1%、ECG:72.8%、SpO2:65.1%、BSM:24.3%であった。B病棟では病床稼働率99.36%、平均在院日数7.19日、各機器の稼働率は、セントラルモニタ(75.1%)、SpO2(84.0%)、BSM(57.0%)と他病棟と比較し最も高稼働であった。 【考察】これらの分析により病棟によって病床稼働率と医用テレメータの稼働率の間には差があることがわかった。今後はこれらの分析結果を用いて、医用テレメータの適切な管理を検討できる可能性がある。