Japan Association for Medical Informatics

[3-F-1-03] 徳洲会グループにおけるMSE(Medical System Engineer)の育成

*Makoto Yoshida1, Kouji Kawashima2, Yusaku Fukutome3, Norie Nakayama4, Shinya Ueda5, Kazuhiko Hino6, Sumikazu Yamaguchi7, Tsuneaki Tsukamoto8, Hideki Fukuda9 (1. 医療法人徳洲会 大隅鹿屋病院, 2. 埼玉医療生活協同組合 羽生総合病院, 3. 鹿児島徳洲会病院, 4. 榛原総合病院, 5. 札幌東徳洲会病院, 6. 新庄徳洲会病院, 7. 湘南藤沢徳洲会病院, 8. 名古屋徳洲会総合病院, 9. 徳洲会インフォメーションシステム株式会社)

Education, Seminar, Career Path

背景・目的
徳洲会グループ(以下グループ)では65病院140名のSEが情報システム管理部会(以下SE部会)を組織している。都市部の600床超から離島の50床程度まで様々な規模の病院が存在し、SEも5~6名で役割分担している病院から1名で全てのIT関連業務に対応するところもある。従来SEの教育は各病院で行われており、とりわけSE1名の病院では日々の業務に圧倒され教育や引き継ぎなど人材育成の不均衡が問題となっていた。このためSE部会では2015年に人事教育研修部門(以下教育部門)を立ち上げSEの育成プログラムを構築することとした。
方法
育成については、院内SEとして必要な知識技術の習得と向上はもちろん、グループのSEとしての共通認識を持たせることも目的とした。研修の柱として①レベル別研修②テーマ別研修③交換研修を設定、例えば①の中で『初級者研修』は入職3年以内に必ず受講することとし講師は各病院SEやグループ本部職員など内部から選出した。参加者は事前に『徳洲会SE検定』と称する100問のテストをe-Learningで受け、研修は理論から実践まで幅広い内容で2日間実施した。
結果・考察
研修終了時のアンケートでは総合的に「満足」「やや満足」と回答した参加者が約95%と概ね高評価を得たが、新卒と中途入職者、年齢や病院の規模などの違いで参加者の知識経験には差があり、どこに重点を置くか、また限られた時間内でのプログラム構成、研修後のフォローアップなど課題は多く、より効果的な研修について検討を続けている。昨年来、SE部会では専門職としての院内SE(Medical System Engineer)の人材育成をすべきと議論があり、教育部門において業務内容や必要とされる知識・技術・資格・経験などを検討途上にある。MSEの要件やキャリアパスを明確に示してモチベーションの向上にも繋げたいと考えている。