[2B05-09] 福島第一原子力発電所の汚染分析2

[2B09] コンクリート構造材へのセシウム浸透挙動評価

*腰越 広輝¹、佐藤 勇¹、宮原 直哉¹、鈴木 恵理子²、逢坂 正彦²、松浦 治明¹ (1. 東京都市大、2. JAEA)

キーワード：福島第一原子力発電所、Cs、EXAFS、コンクリート

福島第一原子力発電所の廃炉においては，それに伴う解体廃棄物を安全かつ合理的に管理することが必要である。 そのためには、原子炉建屋等において大量に存在するコンクリート構造材へのCs等放射性物質の付着・浸透メカニズムを把握し、 その性状に応じた適切な処理・処分を施す必要がある。本研究では、上記のコンクリートへのCs浸透メカニズム把握を目的として、 CsCl及びCsI水溶液を用いたコンクリートへのCs浸透試験及びCs浸透後コンクリートのEXAFS分析を実施した。 CsClまたはCsI水溶液にコンクリート試験片を浸漬した後に試料を研磨し、蛍光X線分析を行い深さ分布を評価したところ、 1日後の浸透深さはCsCl、CsI水溶液ともに試料表面から2.5mmに達する結果を得た。 また、EXAFS測定においては、コンクリート中の骨材含有量を変化させることで 浸透したCsの存在状態が異なり浸透挙動に影響を与える事が示唆される結果を得た。