2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[1I08-10] 核変換システム

2020年9月16日(水) 15:45 〜 16:45 I会場 (Zoomルーム9)

座長:日野 哲士(日立GE)

15:45 〜 16:00

[1I08] 核融合中性子を用いたMA核変換により生成されたPuの軽水炉燃料利用可能性の検討

*清水 雅生1、宍戸 博紀1、橋爪 秀利1 (1. 東北大学)

キーワード:高レベル放射性廃棄物、分離変換、MOX燃料、MVP、MVP-BURN

使用済み核燃料に含まれるマイナーアクチノイド (MA) は長寿命かつ毒性が高く、その処分方法確立は原子力利用における重要な課題の一つである。処分方法の一つとして、核融合炉を利用した核変換処理が提案されている。先行研究のMA燃焼解析により、核変換領域をあえて減速材を用いた熱中性子場とすることで、核分裂による発熱を抑え熱設計条件を緩和しつつ、多くのMA核種がPu偶数核種、特にPu-238へ核変換されることが明らかとなった。これを受け、核変換生成PuをMOX燃料として軽水炉に装荷することで、運転初期においては中性子を吸収する毒物として機能し、運転に伴いPu-239へ変換され出力が増加することで、Pu燃料のみで実効増倍率を一定に維持できる炉心形成が期待される。よって本研究では、軽水炉における核変換生成Puの有効利用可能性を検討する。中性子輸送解析および燃焼解析を実施し、Pu-238やPu-242を主とする核変換生成Puを装荷した場合の軽水炉の炉心特性を評価した。