2022年秋の大会

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VI. 核融合工学 » 601-5 核融合中性子工学

[1H01-05] 核融合中性子源・中性子照射

2022年9月7日(水) 10:30 〜 11:55 H会場 (E1棟3F 33番教室)

座長:小西 哲之(京都フュージョニアリング)

11:15 〜 11:30

[1H04] 放電型核融合中性子源における陰極上重水素分布が中性子発生率に及ぼす影響

*坂部 俊郞1、荻野 靖之1、向井 啓祐1、八木 重郎1 (1. 京大)

キーワード:核融合中性子源、グロー放電

放電型核融合中性子源では、重水素雰囲気におけるグロー放電により中性子発生を伴う核融合反応を起こす。核融合炉工学ではブランケット中のトリチウム生成量評価試験において中性子源として用いられる。本装置では核融合反応は主に電極表面で起こるが、電極表面からの重水素の深さ分布と中性子発生率の関係は明らかでない。本研究は、これらの関係を明らかにすることを目的とする。本研究では、SUS304鋼を基材とした陰極を用意し、重水素に対して互いに異なる吸着・吸蔵特性を持つチタン、パラジウムを表面にコーティングしたものと、コーティングを施さないものを各々用意して、中性子発生試験を行った。その結果、表面における重水素の存在量が多く、衝突する重水素粒子の飛程が長いと考えられる材料ほど中性子発生率が高くなる傾向が明らかになった。本発表では、衝突粒子の飛程が長くなることが期待されるカーボン材料を用いた試験の結果も加えて報告する。