2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2L16-19] 気液二相流2

2022年9月8日(木) 16:25 〜 17:30 L会場 (E1棟4F 44番教室)

座長:岩城 智香子(東芝ESS)

17:10 〜 17:25

[2L19] 垂直面上のサブクール強制流動沸騰CHFと伝熱面近傍の気液構造

*古橋 崇1、坂下 弘人1 (1. 北大)

キーワード:限界熱流束、強制流動沸騰、サブクール度、液膜厚さ、ボイド率、導電プローブ

軽水炉の熱的安全性評価で重要となる強制流動沸騰の限界熱流束(CHF)は,その発生条件によってドライアウト型とDNB型に分類される.ドライアウト型は流路壁面に形成される液膜の消耗によって発生することが定性的に明らかになっている一方で,DNB型の発生機構はほとんど解明されていない.本研究では,触針法による伝熱面近傍の気液挙動測定を通して,垂直伝熱面近傍のDNB型CHFのサブクール度に対する依存性を検証した. 測定は,大気圧の水を用いて,流速0.5m/sにおいてサブクール度を2.5K〜15Kに変化させて行った.その結果,高熱流束域では伝熱面に沿って移動する蒸気塊と伝熱面間に薄い液膜が存在し,蒸気塊の通過時間はサブクール度の増加とともに大きく減少することが判明した.測定した液膜厚さと蒸気塊通過時間を用いて液膜蒸発モデルにより限界熱流束の予測値を算出したところ,実験値とよく一致した.