2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2M06-09] 新検出器・解析法開発

2022年9月8日(木) 10:50 〜 11:55 M会場 (E2棟1F 101番教室)

座長:高田 真志(防衛大)

11:35 〜 11:50

[2M09] 全方位指向性検出器の開発

フラクタル構造のβ・γ線イメージャーの考案

*鳥居 建男1、杉田 武志2、石澤 一憲3、佐々木 美雪4、眞田 幸尚4 (1. 福島大学、2. 科学システム研究所、3. 日本放射線エンジニアリング、4. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:放射線イメージャー、全方位測定、フラクタル形状、β線・γ線測定

自己相似形のフラクタル形状であるSierpinskiの四面体形状の放射線検出器を開発した。正四面体の放射線センサーをユニットとして、16個のGAGGシンチレータをSierpinskiの四面体形状に配置しセンサー間に鉛を充填した。シンチレータの1辺が12mmの正四面体と小さく入射放射線束が多い場でもパイルアップの可能性が少ない。しかも、3次元的な配置から、フラクタル次元が2であり、あらゆる方向からの放射線の入射に対して効率よく計数する。16個のシンチレータの全計数率は入射方向に対してほぼ同感度であるにもかかわらず、個々のシンチレータの計数率から放射線の入射方向の特定が可能となる。本発表では、その概念とβ・γ線源を用いた特性試験結果について報告する。