2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[35]-[39]

2020年11月7日(土) 13:00 〜 14:40 第III会場

司会:小林 隆史(立正大学)

14:00 〜 14:20

[38] 施設利用者数に依存する混雑コストを考慮したフロー捕捉型配置問題とその解法

○丹野 一輝1、田中 健一2 (1. 慶應義塾大学大学院理工学研究科、2. 慶應義塾大学理工学部)

キーワード:フロー捕捉型配置モデル、施設の混雑コスト、二段階最適化問題

本稿では,ネットワーク上の移動者が経路途中で施設に立ち寄る行動に着目し,集客数が最大になるように施設を配置する問題を提案する.施設における利用者数が増加することによる混雑コストを考慮する点がモデルの大きな特徴である.提案モデルでは,移動者が (1)施設までの移動時間と施設の利用時間の和が最小となる施設を利用する,(2)総所要時間がすべての施設において一定以上となる場合にはどの施設も利用しない,と仮定する.提案モデルは,ある所与の施設配置における施設の総利用者数の算出に最適化問題を解く必要が生じるため,最適化問題を内包した最適化問題 (二段階最適化問題) として定式化される.そのため,局所最適解を求めるヒューリスティックな解法も併せて提案する.提案モデルを実際の道路網に適用したところ,施設で発生する混雑の度合いにより施設配置が大きく変化する様子が確認できた.