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[119] 日常生活における施設利用時の複数施設利用を考慮した拠点配置と自治体の利便性評価
キーワード:利便性、都市拠点、施設計画、公共交通、コンパクトシティ
市街地拡大と人口密度低下により,インフラ維持コストの増大や公共交通の衰退が懸念されている中で,都市機能と公共交通の一体的な考慮による効果的かつ実現可能な都市構造の構築が求められている.本研究では,住民施設利用の実態と自治体における現状の施設配置と公共交通網に基づき,複数施設利用のメリットを考慮した拠点配置手法を提案し,利用可能人口の割合(充足率)と複数施設利用のメリットから自治体の利便性の現状と施設改善効果を評価することを目的とする.まず,住民の日常生活の外出に関するWebアンケートから1回の外出で複数の施設の利用と公共交通によるアクセスが利便性の向上に重要な要素であることがわかった.次に,複数施設利用を考慮した拠点配置モデルを構築し,現状の市施設利用における充足率と複数施設利用メリットの2つの指標から評価した結果,施設は利用できるものの,複数施設利用メリットには優劣があることを明らかにした.その指標に基づいた利便性向上の方針を提案した.さらに,施設の新設場所と種類を求めるモデルを構築し,具体的な都市での拠点配置結果より,施設追加による充足率の改善に効果を示した.