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[R5-05] CP IDPとCS IDP的物質の微細な角礫岩である南極微隕石
キーワード:CP IDP、CS IDP、南極微隕石
本研究では,CP IDPとCS IDPの両方と同等の岩相(以下,多孔質岩相,コンパクトな岩相とよぶ)を持つ南極微隕石(AMM) について報告する。多孔質岩相の主要構成物質は,Glass with embedded metal and sulfides,enstatite whiskers/plateletsを含むlow-Ca pyroxene,olivine,pyrrhotiteである。コンパクトな岩相の主要鉱物はsaponite,framboidal aggregateを含むmagnetite,pyrrhotite,(熱分解した) Fe-Mg carbonateであり,少量のolivineも存在する。2つの岩相は明瞭な境界を持ちパッチ状に組み合わさっている。両岩相中のolivineのSFT数密度は太陽系外縁天体起源IDPsの範囲にある。両岩相の有機物の構造の類似性は,コンパクトな岩相が多孔質な岩相から形成されたことを示唆する。このAMMは,CP IDP類似の物質からなる表層とCS IDP類似の内部起源の物質が混在するレゴリス層中で形成された微細な角礫岩である可能性が高いだろう。