R6：深成岩・火山岩及び サブダクションファクトリー

[R6P-08] 千葉県銚子地域に産する高 Mg 安山岩および高 Mg 直方輝石を含む安山岩とデイサイトの岩石学的・地球化学的特徴

*髙橋 俊郎¹、柴野 暉崇²、大木 淳一³、岩本 直哉⁴ (1. 新潟大・理、2. 新潟大・院自然、3. 千葉県立中央博物館、4. 銚子ジオパーク推進協議会)

キーワード：高マグネシア安山岩、高Mg直方輝石、スラブメルト、メルト-マントル反応

千葉県銚子地域には前期中新統千人塚層を構成するカンラン石玄武岩質安山岩，直方輝石安山岩，直方輝石デイサイトが分布している．これら火山岩類は特徴的にMgに富むカンラン石斑晶や直方輝石斑晶を含み，その全岩化学組成や地球科学的特徴は，中期中新世瀬戸内火山岩類の高マグネシア安山岩や北上山地の始新世高マグネシア安山岩と共通する特徴を持つ．直方輝石安山岩マグマと直方輝石デイサイトマグマは，スラブメルトとマントルカンラン岩との反応によって形成されたと考えられる．一方，カンラン石玄武岩質安山岩のHFS元素濃度を上記モデルでは説明することが出来ない．カンラン石玄武岩質安山岩マグマの形成にはHFS元素に富むマントル物質が必要である．