一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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学校保健組織活動,関係職員(OP-0901~0905)

物部博文(横浜国立大学)

[OP-0903] 子どもへの支援に対する地域保健と学校保健の連携に関する文献検討

新谷繭子, 野呂千鶴子 (国際医療福祉大学 保健医療学部 看護学科)

【目的】 近年子どもたちが抱える問題が深刻化している.地域保健において母親の妊娠期から支援の対象となっている子どもたちは,就学後,学校保健での支援対象となる.そのため地域保健と学校保健の連携および,それぞれのキーパーソンとなる保健師と養護教諭との連携が重要となってくる.そこで,先行研究から地域保健と学校保健の連携ついて,今後の課題を検討するための資料を得ることを目的とした.【方法】 医学中央雑誌Web版を用い,「地域保健」and「学校保健」and「連携」,「養護教諭」and「保健師」and「連携」を検索語とし「原著論文」を抽出し,重複している文献を除外した.さらに論文題目と抄録を確認し,文献検討,本研究テーマと関連のない研究を除外した文献を分析対象とした.【結果】 地域保健と学校保健の連携に関する研究の掲載年は1985年以降であったが,保健師と養護教諭の連携に関する研究は2005年以降であり,文献の件数も少なかった.しかし,わずかではあるが徐々に件数が増えている傾向にあった.研究の内容は,思春期教育・生活習慣・精神的な支援に関する連携,連携の実態や意識,連携促進に関する研究であった.【考察】 地域保健と学校保健の連携に関して,様々な健康問題に関しての連携がされているが,連携が十分に行われていない現状が明らかとなっており,子どもたちが抱える複雑化した問題に対して支援するためには,キーパーソンである保健師と養護教諭の連携に関する研究を重ねていく必要性が示唆された.