[P-20] 小中学生における視力検査の縦断的結果と姿勢改善による近視予防
キーワード:視力、姿勢、小中学生
【目的】近年、子どもたちの視力が低下傾向であり、近視の低年齢化が進行している。コロナ禍でスマートフォンやタブレット端末を見る機会が増えたことによる視力への影響も懸念される。そこで、本研究では、小中学生の視力低下の現状を明らかにし、視力低下と関連があるとされる姿勢の改善による近視予防を図ることを目的とした。【方法】A市内の義務教育学校に在籍する小中学生(計133名)を対象とした、2014年~2022年の健康診断の視力検査結果のデータを使用した。【結果及び考察】2022年度の裸眼視力1.0未満の児童生徒は、1年生(小学校1年生)が0人であったのに対し、9年生(中学3年生)では7割を超え、学年が上がるにつれ増加する傾向にあった。2014年度以降入学生の学年別の現在までの視力検査結果の推移を比較したところ、裸眼視力1.0未満はやはり増加傾向にあり、2014年度~2017年度入学生(現在小学6年生~中学3年生)すべての学年で6年時で半数以上にのぼっていた。コロナ禍後急激に視力が低下した児童生徒も見られ、なかには眼鏡等の使用を始めた児童生徒や1年間で裸眼視力1.0以上から0.3未満に低下した児童生徒もいた。授業中の様子を見てみると、姿勢の良くない児童生徒が多く見られたため、今後は、視力と姿勢の関連性について調べるとともに、児童生徒に対して姿勢指導等を行い、子どもたちの意識の変化を検討する予定である。