国際開発学会第35回全国大会・人間の安全保障学会第14回年次大会

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グローバルな指標の意図せざる結果ーグローバルな指標の再検討・続編ー

2024年11月9日(土) 09:00 〜 11:00 Y802 (大内山校舎 802)

09:00 〜 11:00

[1H101] グローバルな指標の意図せざる結果ーグローバルな指標の再検討・続編ー

*八郷 真理愛1、*小林 誉明1、*玉村 優奈2 (1. 横浜国立大学大学院、2. 東京大学大学院)

キーワード:指標、制度

企画の背景
本企画は、春期大会「グローバルな指標の再検討―誰をどこまで包摂し、非対称性・標準化に気づけるか―」の続編である。春期大会では、国際開発金融機関の配慮政策、市民社会間の対話構図、発達障害の国際的診断基準における異なる空間・構造から「グローバルな指標」は「誰」を含み、排除しているかを検討し、これからの開発協力の展望と課題を議論する場とした。その際に、議論が白熱し、さらなる議論の場の必要性を感じた。指標は、適切に利用されると、あらゆる効率的な評価等が可能になる。一方で、解釈次第ではそれが適切に使用されない可能性もある。また、指標に過度に依存してしまうと、その背景にある原因や要素に眼を向けることが難しいこともある。人間の能力を測定する指標は多くあり、例えば、自分で指標を内面化してしまうことの例として、発達障害の診断を受けていないが、発達障害を自称する「ファッション発達障害」を名乗る人も出てきている。指標が制度を支える一方で、制度が指標の設定に影響を与えることから、指標の意図せざる効果やその先にある制度を見直すことが求められる。本セッションでは、「環境社会配慮政策」「発達障害」「トラウマ」「ガバナンス」「難民支援」について研究している発表者が、日々の研究や人生経験を例に、「指標」の意図せざる結果について論じる。

主要な論点
・開発協力における制度が届かない者の生きづらさ
・グローバルな指標の限界とそこからはみ出た者の包摂
・どこまでが指標の問題でどこからが指標以外の問題か
・「自己責任」を開発指標・制度から問い直す
・指標により分類されることで生まれる生きづらさ

期待される成果
「指標」からはみ出た者をいかに包摂するかについて、「指標を増やす」以外の解決方法について再考察することが出来る。

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