[2044] 壁筋比が損傷を受けたせん断破壊先行型耐震壁の構造性能に及ぼす影響の検討
キーワード:Damage Class, Reinforcement Ratio, Seismic Capacity Evaluation, Shear Failure, Shear Wall, Structural Performance deterioration, せん断破壊, 壁筋比, 損傷度, 構造性能低下, 耐震壁, 耐震性能評価
せん断破壊先行型耐震壁の壁筋比の違いが,事前損傷を受けた後の耐震壁の構造性能に及ぼす影響を検討した。壁筋比の大きい(Ps=1.32%)場合,最大耐力や終局変形などの終局性能には,大きな影響はないものの,壁筋比が半分程度(Ps=0.66%)になる場合,壁筋が複数降伏し始める損傷度Ⅲ以上に至る地震力を経験すると,最大耐力が低下することを示した。また,エネルギー吸収能力は,事前に経験した変形領域内では,最大で2割ほどまで低下するが,未経験の変形領域では,損傷を受けていない場合と殆ど変わらない能力を発揮することを示した。