コンクリート工学年次大会2025(盛岡)

講演情報

第47回コンクリート工学講演会

A. 材料・施工 » アルカリシリカ反応・DEF

アルカリシリカ反応・DEF2

2025年7月16日(水) 15:40 〜 17:25 第2会場 (アイーナ8階 804B)

座長:寺本篤史(建築),川端雄一郎(土木)

[1065] 微細構造分析を用いたアルカリシリカ反応の骨材中の膨張の起点に関する一考察

藤島実里1, 深谷楷曼1, 三浦泰人1 (1.名古屋大学)

キーワード:ASR、X線CT、SEM/EDS、ひび割れ、膨張メカニズム

本研究では,アルカリシリカ反応(ASR)による骨材中の膨張の起点の観察を試みた。アルカリ量の異なるセメントペーストに反応性骨材を一つ配置した試験体を用いて,骨材中のひび割れの発生をX線CTで観察し,その断面をSEM/EDSによって詳細に分析した。その結果,骨材内部に結晶が溶解した領域,骨材表層に反応生成物が再充填したとみられる領域を確認した。また,アルカリ添加量が比較的少ない場合は骨材表層に沿うひび割れが生じたが,多い場合には骨材中に蓄積した反応生成物からひび割れが放射状に発生した。以上より,アルカリ量によって膨張機構が変化し,ひび割れパターンが異なる可能性が示唆された。