コンクリート工学年次大会2025(盛岡)

Executive Committee Chairman Greetings

写真提供:岩手県観光協会
 
コンクリートがひらく 未来社会 (イーハトーブ)  
実行委員長 石川 雅美(東北学院大学)
 
  第47回コンクリート工学年次大会2025は,2025年7月16日(水)〜18日(金)の3日間,盛岡にて開催いたします。盛岡での開催は,今回が初めてとなります。大会テーマは,「コンクリートがひらく 未来社会 (イーハトーブ) 」です。テーマの「未来社会」にはイーハトーブとルビをふり,「未来社会」を「イーハトーブ」と読むことに致しました。したがって,音にして読む際は「コンクリートがひらく 未来社会 (イーハトーブ) 」となります。また,「ひらく」はあえてひらがなにしています。この「ひらく」には,
  • 「拓く」 イーハトーブを開拓する
  • 「開く」 未来の扉を開く
  • 「啓く」 宮沢賢治が唱えたイーハトーブの想い(啓示)を受ける(知る)。
という3つの漢字を割り当てます。特に「啓く」は,「啓示」の他にも「啓蒙」という言葉があるように,宮沢賢治が描いた目指すべきイーハトーブ(理想郷)を崇高な思想と位置付け,私たちがこれを理解すること,と意味付けました。また,東日本大震災の際に瓦礫で埋もれた道を通すための「啓開」は,東北の人々にとって特別な言葉でもあります。
 前回の松山大会は「坊ちゃん」にちなんだテーマでありました。そして盛岡大会のテーマには「宮沢賢治」が織り込まれております。宮沢賢治は晩年,東北砕石工場の技師としても働いていました。農業用として使用されていた石灰を建築材料に利用できるように尽力しており,コンクリート分野とも関連のある仕事をしています。
JCI年次大会は明治期の著名人である坊ちゃんから宮沢賢治に引き継がれることになりました。盛岡市には,明治・大正に期に建てられた建物が残されており,このことがニューヨークタイムズ紙に評価され,「2023年に訪れるべき52の都市」の一つとして,盛岡市はロンドンに次いで2番目に紹介されました。同紙では,盛岡市を”歩いて回れる宝石的スポット”として,「岩手銀行赤レンガ館」や「南昌荘」,さらに「盛岡城址公園」などを紹介しています。他にも「わんこそば」や「Jazz喫茶」なども評価されています。
 ぜひ,多くの皆さまに盛岡大会にご参加いただき,盛岡の街並みと食事を楽しんでいただければと存じます。心より皆様をお待ちいたします。