[2053] 鉄筋コンクリート造開孔梁のせん断補強に関する実験的研究
キーワード:塑性ヒンジ領域、終局せん断耐力、変形能力、鉄筋コンクリート造開孔梁、開孔補強
本研究では,塑性ヒンジ領域に大きな円形開孔を有するRC梁を補強する新しい工法を提案する。本工法は,開孔周辺にスパイラル型補強金物を設けることを特徴とする。提案工法の有効性を検証するため,1/3スケールの梁試験体を計9体作成し,片振りの繰り返し曲げせん断実験を行った。その結果,本工法により補強された開孔梁では,耐力及び変形性能における補強効果が確認された。また,直径150mmの超高強度スパイラル筋で補強した開孔梁は,無開孔梁とほぼ同等の力学的性状を示した。さらに,従来の斜め補強筋による補強は,定着部分が曲げ抵抗に寄与し,梁に早期せん断破壊を起こす恐れがあることを明らかにした。