日本地球惑星科学連合2023年大会

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[O-03] あなたは自然災害から生き残れますか?学校での学びで!

2023年5月21日(日) 09:00 〜 10:30 展示場特設会場 (2) (幕張メッセ国際展示場)

コンビーナ:林 信太郎田口 康博山本 隆太(静岡大学地域創造教育センター)、髙橋 裕(豊島岡女子学園)、座長:林 信太郎(秋田大学大学院教育学研究科)、田口 康博山本 隆太(静岡大学地域創造教育センター)、髙橋 裕(豊島岡女子学園)

09:18 〜 09:33

[O03-02] 学校の「理科」で“まなぶ”震災の内容から考えよう

★招待講演

*根本 泰雄1 (1.立命館大学理工学部)

キーワード:小学校、中学校、高等学校、理科(地学)、地震、地震災害(震災)

・義務教育,小中学校で“まなぶ”内容は,具体的に決められているのでしょうか?
・自然災害については,何を“まなぶ”ことになっているのでしょうか?
・自然災害のうち,「理科」では何を“まなぶ”ことになっているのでしょうか?
・震災,地震災害,地震による被害,,,;どの表現が適切なのでしょうか?
・高等学校で“まなぶ”自然災害は,高校生が全員“まなぶ”ことになっているのでしょうか?

 こうした疑問への答え探しを通して,自然災害についての学校での教育上の課題を見つけ,改善に向けて取り組んでいく必要があります.そこで,本講演では最初に,現在用いられている教科書の内容を,「地震」をキーワードとして概観します.その上で,地震によって引き起こされる災害から生き残るための知識等を,学校での“まなび”からどの程度得ることができるのか,皆さまと一緒に考えていきたいと思います.

補遺:
 同一校種,学年でも用いる教科書が違うと表現が異なる用語の例を示しておきます.
 小学校「理科」の教科書(全6種類)での記載例:
「地震による災害」3種,「地震による被害」2種,「地震災害」1種
 中学校「理科」の教科書(全5種類)での記載例(複数利用有):
「地震による被害」1種,「地震災害」1種,「地震によって起こる被害」1種,「地震の災害」1種,「震災」1種,「地震がもたらす災害」1種
 高等学校「地学基礎」の教科書(全5種類)での記載例(複数利用有):
「地震による災害」2種,「地震による被害」1種,「地震災害」5種,「地震による被害」2種,「震災」1種

参考文献
 根本泰雄(2021):平成29(2017)年改定学習指導要領での小中学校「理科」における地震,地震防災・減災の取扱い,(公社)日本地震学会2021年度秋季大会,S18-04.
 根本泰雄(2022):現行(令和3年度)中学校「理科」教科書での「地震・地震災害の扱いと課題,JpGU 2022大会,O05-06.
 NEMOTO, Hiroo. (2022): Earthquake and its disaster in earth science textbooks for upper secondary school published in 2022: Contents and problems, IX GeoSciEd, Poster_15.
 根本泰雄(2022):現行(令和4年)版高等学校「地学基礎」教科書での「地震・地震災害」の扱いと課題,2022年度日本地学教育学会第76回全国大会,MH-15.