17:15 〜 18:45
[HDS10-P06] 新聞記事を活用した令和6年能登半島地震の時系列状況分析
-自然言語処理を用いた災害単語コーパスの作成-
キーワード:地域防災計画、能登半島地震、自然言語処理、災害単語コーパス
令和6年元日に発生した能登半島地震において,応急対策や復旧に多くの時間が費やされている.また,道路啓開計画がなかったという報道もされた.災害対策基本法においては,都道府県や市町村地域防災計画の作成の必要性と,必要に応じて検討と修正をすることが言及されている.全都道府県で地域防災計画は作成され,平成30年度においては,35団体が39回の修正を行なっている現状はあるものの,実際にそれらが災害時に機能を果たす計画であるかは検証が必要である.よって,地域防災計画が網羅性を有し、より実効性の高いものとするために,過去の災害実態をどのように活用し反映するかについての研究が求められている.本研究では、その前段階としての基礎分析を実施する.
災害実態の調査には新聞記事を活用する.新聞記事を活用する理由は,即時性を有し,その時点でのトピックを扱うとともに,日単位ではあるが時系列での分析が可能だからである.既往研究において,新聞記事を用いて災害実態を分析しているものは,東日本大震災の災害報道から個人属性ごとの状況分析や熊本地震におけるライフライン被害に関する新聞報道の分析などがある.いずれも調査対象とする災害記事は,分析者が決めた単語を含む記事を抽出する方法としているが,抽出の段階で分析者の主観が入ってしまう.また,単語を含んでいないが,関連する記事として,調査対象とすべき記事を抽出出来ない抜け漏れが発生する可能性は考えられる.再現性を確保する点からも,新聞記事を抽出するために災害単語コーパスを作成した.
地域防災計画は防災基本計画に基づき作成されているため,始めに防災基本計画から自然言語処理によって,複合語および単語を品詞ごとに整理し,得られたものを災害単語コーパスとして整備した.災害単語コーパスを参照し,コーパス中の単語をもつ令和6年能登半島地震に関する新聞記事を抽出する.抽出した災害記事に対して自然言語分析を実施し,時間ごとの状況変化についての実態について,出現する単語の変化から解明する.このデータ処理により,地域防災計画に記載されている事項に対して,いつ,どの業務範囲で実施されたかを分析し,計画の網羅性および実行性を評価する.
今後は,災害単語コーパスを用いた記事抽出方法の精度向上および評価方法の妥当性について検討を重ねる.また,令和6年能登半島地震の時系列分析の結果と防災基本計画を照らし合わせ,災害対応における計画の網羅性について分析を進める.地域ごとの計画の特徴を分析するために,地域防災計画についても同様の手段で検証し,計画の抜け漏れを明らかにする.
災害実態の調査には新聞記事を活用する.新聞記事を活用する理由は,即時性を有し,その時点でのトピックを扱うとともに,日単位ではあるが時系列での分析が可能だからである.既往研究において,新聞記事を用いて災害実態を分析しているものは,東日本大震災の災害報道から個人属性ごとの状況分析や熊本地震におけるライフライン被害に関する新聞報道の分析などがある.いずれも調査対象とする災害記事は,分析者が決めた単語を含む記事を抽出する方法としているが,抽出の段階で分析者の主観が入ってしまう.また,単語を含んでいないが,関連する記事として,調査対象とすべき記事を抽出出来ない抜け漏れが発生する可能性は考えられる.再現性を確保する点からも,新聞記事を抽出するために災害単語コーパスを作成した.
地域防災計画は防災基本計画に基づき作成されているため,始めに防災基本計画から自然言語処理によって,複合語および単語を品詞ごとに整理し,得られたものを災害単語コーパスとして整備した.災害単語コーパスを参照し,コーパス中の単語をもつ令和6年能登半島地震に関する新聞記事を抽出する.抽出した災害記事に対して自然言語分析を実施し,時間ごとの状況変化についての実態について,出現する単語の変化から解明する.このデータ処理により,地域防災計画に記載されている事項に対して,いつ,どの業務範囲で実施されたかを分析し,計画の網羅性および実行性を評価する.
今後は,災害単語コーパスを用いた記事抽出方法の精度向上および評価方法の妥当性について検討を重ねる.また,令和6年能登半島地震の時系列分析の結果と防災基本計画を照らし合わせ,災害対応における計画の網羅性について分析を進める.地域ごとの計画の特徴を分析するために,地域防災計画についても同様の手段で検証し,計画の抜け漏れを明らかにする.
