2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[1L5-OS-4b] 社会現象とAIと可視化

2024年5月28日(火) 17:00 〜 17:20 L会場 (52会議室)

オーガナイザ:伊藤 貴之(お茶の水女子大学)、脇田 建(東京工業大学)

17:00 〜 17:20

[1L5-OS-4b-01] Twitter上のCOVID-19ワクチンに関するトピック・道徳基盤と有害性の関係性

〇中里 朋楓1、澁谷 遊野1、大西 正輝2、高木 聡一郎1 (1. 東京大学、2. 産業技術総合研究所 人工知能研究センター)

キーワード:大規模社会データ分析、誤情報、偽情報、ソーシャルネットワーキングサービス、公衆衛生

本稿は、2020年のTwitter上の大規模データから、パンデミック初期のCOVID-19ワクチンに関するトピックや道徳基盤を定量化し、有害性との関連性について分析する。第一に、BERTopicを用いてツイートのトピック分類を行うことで、2020年のワクチンに関する議論にどのような類型があるのか概観する。次に、道徳基盤辞書を適用することで、道徳基盤とワクチン関連キーワードとの関係性を明らかにする。さらに、ツイートテキストの有害性がトピックや道徳基盤と関連してどのように表れるかを分析する。
結果として、時系列やトピック、道徳基盤によって表出する有害性の程度が異なることが明らかになった。有害性が高い傾向のあるトピックや道徳基盤と結びつくキーワードについては、より積極的に正確な情報の発信を行うなどの対策が考えられる。また、ユーザごとの投稿数の分布については、有害性の高いツイートが特定の少数ユーザーではなく広範囲にわたるユーザーから発信されている可能性が示唆された。得られた示唆は、プラットフォームでの有害な投稿の拡散のモニタリング方法や、偽・誤情報の流通の抑止策の検討に役立てることができる。

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