[2A1-GS-10] AI応用：医療・ヘルスケア

[2A1-GS-10-02] 生活習慣病予防のための面談者支援エージェントの初期検討

-マルチタスク強化学習による効率的な質問・介入選択のモデル化-

〇佐野 大河¹、藤村 香央里¹、佐藤 妙¹、髙橋 公海¹、幸島 匡宏²、片桐 有理佳¹ (1. 日本電信電話株式会社　社会情報研究所、2. 日本電信電話株式会社　人間情報研究所)

キーワード：行動変容、強化学習、ヘルスケア

日本では生活習慣病リスクを持つ人々(対象者)に対して、特定健診・特定保健指導制度によって保健師・管理栄養士(面談者)による面談形式での生活習慣改善の動機付けが実施されている。しかし、限られた面談時間内に身体的・心理的・社会的特性の異なる様々な対象者を動機づけることは熟練の面談者でも容易ではない。そこで本研究では、面談者が対象者を最も動機付けられる生活習慣の改善策を提案するために適切な話題(質問)を提供して面談進行を補助するエージェントの構築を目的とする。マルチタスク性を考慮した強化学習によって、改善策の提案に繋がらない不要な質問を避けた上で、対象者の特性把握と改善策の提案に必要な質問を効率的に提供できるエージェントについて検討する。初期検証として提案エージェントを簡易的なシミュレーション環境によって検証し、提案手法が比較手法よりも有効であることを確認した。