2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[2F1-GS-5] エージェント:

2024年5月29日(水) 09:00 〜 10:40 F会場 (イベントホール仮設4)

座長:布施陽太郎(富山県立大学)

10:20 〜 10:40

[2F1-GS-5-05] 社会粒子群モデルにおける文化的ニッチ構築の影響

〇浜野 登1、鈴木 麗璽1、有田 隆也1 (1. 名古屋大学)

キーワード:文化的ニッチ構築、社会的粒子群、ゲーム理論、エージェントベースモデル、人工生命

社会において人は直接の相互作用に加えて環境状態の改変と蓄積を介して間接的にも相互作用している.この文化的ニッチ構築と継承の影響を調べるため,本研究は主体間の社会的な近さを表現した2次元平面上の粒子が近傍とのゲーム論的関係に応じて接近・離反する社会的粒子群モデルを拡張し,蓄積する複数の場の状態とその影響を導入した.平面を細かなセルで区切り,各セル上で粒子が得る利得が正(負)の場合,より自身の戦略が採用されやすい(にくい)ようにそのセルの環境値が増減し拡散する協力性ニッチと,個体が集まることで興味が薄れその場から離れやすくなる無関心性ニッチを導入した.これは現在の経験がその場に蓄積し将来の行動に影響することを表す.実験の結果,協力性ニッチによる協力集団の相乗的な安定化,無関心性ニッチによるクラスタの離散と大規模化,過去の非協力的な相互作用に起因して出現する非協力的ニッチと無関心性ニッチの両者によるクラスタの離散が見られた.また,個体と環境との関係をネットワークグラフを用いて分析することで長期的なモデルの傾向が推測できることが示唆された.

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