2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[2Q6-GS-11] AIと社会:

2024年5月29日(水) 17:30 〜 19:10 Q会場 (402会議室)

座長:廣川 暢一(日本電気株式会社)

18:50 〜 19:10

[2Q6-GS-11-05] 経営デザインシートの誤用からの脱却とデザイン思考の補完に向けた、価値をデザインし実現するための手順書

人間実存の自体的存在価値を起点とする運動及び現象の全体としての価値

〇穂積 融1 (1. 山形大学)

キーワード:価値デザイン、経営デザインシート、バリューデザインシート、価値と価値観、デザイン思考

経済社会の駆動原理は成長を是とする金融資本主義だ。しかし資源は有限なため、成長に伴い成長は鈍化する。この宿命が現実に見え隠れする現代も、個々の経済アクターは成長を目指す競争を続けている。これは、自己存在や標榜する価値観の無視又は諦観、価値とは何か又は価値観実現方法への不認識故の、他に行動の選択肢を持てないことに由来する。現在、多方面で活用される経営デザインシート(MDS)はかかる背景への対応と真に価値多元的な社会を目指した日本政府によって開発された価値観をデザインし価値を発揮実現するためのツールだ。MDSはその普及にも拘らず,個々人の人格的価値(ワタシ)の発揮・実現による価値デザイン社会の招来という開発思想は等閑視されている.そこで本稿では,“ワタシ”の発揮・実現に資する,経営デザインの思想を忠実に実践するためのツールとして,バリューデザインシート(VDS)とその作成を補助するシステムを開発した.その使用感や有用性をユーザーとのグループディスカッションで検証した結果,これらが目的工学やデザインアプローチの問題点を補完するものであることが分かった.
末尾に価値デザインの手順を簡潔に示す.

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