2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[3Xin2] ポスターセッション1

2024年5月30日(木) 11:00 〜 12:40 X会場 (イベントホール1)

[3Xin2-51] コネクトームに基づくリザバーコンピューティングにおいて脳構造結合・リザバー重みの変換が学習性能に与える影響について

〇西村 涼1、福嶋 誠1 (1.広島大学)

キーワード:リザバーコンピューティング、コネクトーム、脳構造結合

全脳領野間の脳構造結合をエッジとするネットワークであるコネクトームがもつ機能的性質を,リザバーコンピューティングの方法論を用いて明らかにすることを試みた研究が近年報告されている.これらの研究では,リザバーコンピューティングを実現するモデルのひとつであるエコーステートネットワークが用いられ,通常ランダム値に設定されるリザバー層内のノード間重みが,脳構造結合に基づいて設定されている.これまでコネクトーム内の脳構造結合をリザバー重みに変換する際にさまざまな手法が用いられてきたが,この変換方法の違いがリザバーコンピューティングの学習性能に与える影響についてはよくわかっていない.そこで本研究では,コネクトームに基づくリザバーコンピューティングの記憶容量タスクに対する学習性能を,脳構造結合からリザバー重みへのさまざま変換手法を用いてそれぞれ評価し,評価値を変換手法間で比較した.その結果,脳構造結合の強さをリザバー重みとしてそのまま用いると相対的に性能が低下すること,および,脳構造結合の強さをリザバー重みとして用いる場合には重みに負の符号をランダムに乗じることで性能が向上することを明らかにした.

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