[3Xin2-55] LLMエージェントの人間との対話における反芻的返答の親近感向上効果
キーワード:大規模言語モデル、対話エージェント、信頼、オウム返し、ヒューマンエージェントインタラクション
大規模言語モデル (LLM) を用いたエージェントに対する信頼を築くための重要な要素の一つは、ユーザに親近感を覚えさせることである。本研究では、親近感をもたらす方法の一つとして、傾聴スキルの一つであるオウム返し (反芻) を行うという手法に注目した。LLMエージェントがユーザの発言に対して反芻をしながら返答を行うことが親近感の形成に寄与するという仮説を立て、検証を実施した。検証ではユーザの発言に対して反芻を行いながら返答を行うLLMエージェントと、反芻を行わずに返答を行うLLMエージェントを用意し、被験者にそれぞれ利用してもらい、印象を評価した。結果として、反芻を行うエージェントは反芻を行わないエージェントと比較し、よりユーザに親近感を感じさせられることが明らかとなった。これは、反芻的な返答によって共感が生まれたためと考えられる。さらに、反芻という行為はLLMにおけるプロンプトエンジニアリングの一つであるStep by stepに似た効果を誘発し、より深い会話に繋がる可能性が示唆された。
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