2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4S1-OS-30a] 大規模・高品質な生成AI時代における人工生命と人工意識

2024年5月31日(金) 09:00 〜 10:40 S会場 (52研修交流室)

オーガナイザ:堀井 隆斗(大阪大学)、堀部 和也(大阪大学)、鈴木 啓介(北海道大学)

09:00 〜 09:20

[4S1-OS-30a-01] 深層恒常性強化学習による恒常性に対して非自明な行動の創発

〇吉田 尚人1、國吉 康夫1,2 (1. 東京大学、2. 東京大学次世代知能科学研究センター)

キーワード:恒常性強化学習、恒常性、オープンエンド、深層強化学習、行動創発

恒常性は生存する動物において最も基本的な性質である.恒常性強化学習は身体内部の情報をもとにした内的な動機づけと身体内外のカップリングしたダイナミクスによって,生存に対し統合的な行動の創発を実現する.我々はこれまで,深層強化学習を組み合わせた深層恒常性強化学習での行動創発を実現してきた.しかしこれまで観察された行動は,餌へのナビゲーションや身体運動での温度制御など,恒常性に対して自明な行動の創発に限定されていた.一方で実際の動物では他の動物への攻撃や建築物の構築をはじめ,恒常性に対して自明でない行動もみられる.本研究ではこのような恒常性に対して一見非自明な行動が,実は恒常性から生じることを実験的に示す.そのために深層恒常性強化学習を,オープンエンド性をもつcrafter環境において実行し,長期生存が可能なエージェントを構成した.このエージェントを評価することで,餌や水の収集のような自明な行動創発とともにゾンビへの攻撃やシェルターの構築をはじめとする非自明な行動創発が観察された.本研究では最後に,この非自明な行動創発に必要な環境ダイナミクスの性質について議論する.

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