2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4Xin2] ポスターセッション2

2024年5月31日(金) 12:00 〜 13:40 X会場 (イベントホール1)

[4Xin2-42] アンカリング効果の時間変化に対するベイズ更新の変分推論モデル

〇尾野 愛莉1、小松 史弥1、高橋 春輝1、小沢 勲男1、竹川 高志1 (1.工学院大学)

キーワード:認知バイアス、変分ベイズ、アンカリング効果、ベイジアンブレイン

意思決定において無意識のうちに判断を歪められてしまう認知バイアスとしてアンカリング効果がある.アンカリング効果とは先に提示される数字をアンカとし,アンカに近い回答をする現象で,アンカの値によって回答がばらつき異なること,予想と離れると効果が弱まることが知られている.また,アンカが与えられた直後の回答はアンカの近くにあるが,尤もらしい範囲に入るまで時間をかけて調整し,事後回答を算出するAnchoring-and-Adjustmentの考え方がある.先行研究においてBayesian Brain仮説をもとにベイズ更新でメカニズムを定性的に再現できたが,事後回答の具体的な計算過程に検討の余地がある.本研究では,脳がアンカと予想を反復して回答していると仮定して,時間の影響/反復回数と対応できる変分ベイズを用いた.反復回数がアンカの効果にどう影響するか検証した.また,反復回数の異なる事後回答がどのような動作で回答しているのか検証した.その結果,反復回数によって事後回答に差異が見られ,反復回数がどのような方法で回答しているのか見つけることができた.

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