2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

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[15p-D209-1~12] 7.2 電子ビーム応用

2023年3月15日(水) 13:30 〜 16:45 D209 (11号館)

村上 勝久(産総研)、石田 高史(名大)

14:30 〜 14:45

[15p-D209-5] パルス大強度相対論的電子ビーム照射による氷の格子欠陥

伊藤 大登1、Do Thi Mai Dung1、末松 久幸1、菊池 崇志1、中山 忠親1、今田 剛2 (1.長岡技大工、2.新潟工科大工)

キーワード:照射損傷、電子ビーム

木星の衛星であるエウロパの表面に褐色の物質が探査機ガリレオによって検出され,新たに放射線照射されたNaClであるという主張がなされた.放射線で照射するとFやF2中心と呼ばれる点欠陥を生成して着色する.時々刻々変化する磁気圏が木星に形成されており,エウロパ表面には加速した電子が衝突していると考えられる.点欠陥の回復過程を明らかにすれば,色の変化が推定でき,NaClの有無が明確となる.このため,色の変化を推定する基準となるデータを取得するために,氷にパルス大強度相対論的電子ビーム(PIREB)照射を行った.しかし,そこでは薄い氷に対しての報告であった.エウロパ表面の氷の層は,3~4 km程あると言われている.そのため,本研究では,氷の塊へのPIREB照射を行った.その結果,温度に依存しない電子ビームによる氷への影響を観察することができた.