企画セッション: リスクと不確実性の定量化

[2A13-21-05] 地盤構造物の応答特性を考慮した探索型の設計地震動設定へ向けた基礎研究

*林 大暉¹、大竹 雄¹、肥後 陽介²、吉田 郁政³、糸井 達哉⁴ (1. 東北大学、2. 京都大学、3. 東京都市大学、4. 東京大学)

キーワード：地震動、合成地震動、モード分解、ガウシアンプロセス回帰

本研究では，偶発荷重時における地盤構造物の設計手法の開発を目的としている．本論文では，対象構造物の応答特性を考慮した設計地震動設定法の枠組みを提案する．提案する枠組みは，1）地震動の工学的特徴量管理，2）適応型実験計画に基づく致命的な破壊領域の探索，3）ストレステストのための設計地震動の生成の3つの機能で構成される．この枠組みを検証するため，液状化可能な砂層上の単純な盛土を対象に，観測記録（2827波）に対して数値解析を実施した．本論文では簡略化のため，堤防の最大沈下量を性能指標とした．液状化解析で得られた最大沈下量は，地震波形の特徴量空間（主成分空間）において適切にクラスタリングされることが確認された．結果，致命的な破壊を及ぼす地震波形の特徴を抽出できることが確認された．最後に，信頼性解析理論における設計点と感度係数の概念に基づき，地震波形のサンプルを生成し，その特徴について考察した．