第99回日本医療機器学会大会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム4 AI技術の実質運用に向けた課題

2024年6月22日(土) 14:00 〜 15:30 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:沖野 晃俊(東京工業大学),田中 聖人(京都第二赤十字病院)

14:45 〜 15:00

[シンポジウム4] 眼科領域におけるAI研究

三宅 正裕 (京都大学大学院医学研究科眼科学)

医療分野においてもAIの活用が現実的に見込まれるようになってきたことから,AIを開発するに当たってのデータ基盤を構築するため,本邦の医療研究開発の司令塔たる日本医療研究開発機構(AMED)は2016年から学会主導型の画像等データベース作成に着手し,日本消化器内視鏡学会に続いて日本眼科学会も採択された.このプロジェクトにおいて日本眼科学会が構築しているのが Japan Ocular Imaging Registryで,眼科領域初の画像等ナショナルデータベースである(Miyake et al. Japanese Journal of Ophthalmology, 2022).この枠組みを活用して日本眼科学会関連学会もプロジェクトを立ち上げており,複数の公的研究費の支援を受けているほか,AI医療機器として開発が進みPMDA面談を進めている案件が2つあり,1つは臨床性能評価試験を終えて薬事承認も近い.また,眼底画像から年齢や性別を推定するプログラムを国立情報学研究所と共同で作成して一般公開しており,研究等への活用が期待される.
本講演では,これら日本眼科学会の取り組みについて説明する.