第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

脾臓とMRCP

脾臓とMRCP

2014年9月20日(土) 10:30 〜 11:00 第5会場 (3F 源氏の間西)

座長:入江裕之(佐賀大学医学部 放射線医学教室)

[O-3-318] プレパルスを使用した呼吸同期3D-T1WI(Resp-Quick3Ds)の検討

平田恵哉1, 渡千寛1, 宮本奈菜子1, 冨田紗詠子1, 高橋優1, 奥朋和1, 宮崎滋夫1, 川嶋政広1, 山本香織2 (1.金沢医科大学病院 医療技術部診療放射線技術部門, 2.東芝メディカルシステムズ)

【目的】肝臓等上腹部のT1WIにおいては3D-GREを使用して呼吸停止下で撮像されるのが基本である。しかし、重症患者や高齢者においては呼吸停止が出来ない場合も多数見受けられる。この場合呼吸同期法を併用するが3D-GREを呼吸同期で行うとTRが呼吸周期となりPDWIコントラストとなってしまう。今回はDynamicで使用される3D-GRE(Quick3Ds)にプレパルスを併用してT1コントラストを改善した呼吸同期3D-GRE(Resp-Quick3Ds)を撮像を検討した。
【方法】使用機器は東芝製1.5T装置Titan Ver2.31 R002。Atlas SPEEDER Bodyコイルを使用した。ファントムとボランティアにおいてリファレンスの呼吸停止画像とResp-Quick3Ds画像を比較検討した。プレパルスのFAは90°、TIを100~1000msまで変更し検討した。
【結果】TIを延長するとSNRは向上したがコントラストが低下した。TI300msでリファレンスの呼吸停止シーケンスと同等のSNRとコントラストが得られた。TI700msから肝臓と脾臓のコントラスト低下が見られた。
【考察】TIを延長するとSNRは向上するがコントラストが低下し呼吸のアーチファクトが発生しやすくなる。今回の検討では呼吸アーチファクトの低減とコントラストのバランスを考慮してTI300msを最適条件としたが呼吸の早い症例では条件を変更する必要も出てくるであろう。今後は呼吸の早い症例への検討を重ねていきたい。