日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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測定評価/口頭発表①

2022年9月2日(金) 10:20 〜 10:58 第8会場 (2号館2階21教室)

座長:川端 悠(大阪公立大学)

10:20 〜 10:32

[08測-口-01] 国内大学生七種競技における競技レベルの差の要因を探る

地方学生陸上競技対抗選手権大会を対象として

*芦野 由己1、生田 泰志1 (1. 大阪教育大学)

陸上競技の中で最も過酷とされる混成競技において、選手は得意種目によって様々なタイプに分けられることが古くから報告されている(小林,1990;Woolf et al.2007)。また、その多くは十種競技を対象として、因子分析を筆頭とした多変量解析法を用いて明らかとされてきた(芦野,2021)。しかしながら、七種競技についての研究は数少なく、また世界トップレベルの選手を対象としたものが多い(Heazlewood,2011;Zhang and Liu,2014)。そこで、本研究では国内大学生七種競技においての競技パフォーマンス(因子)構造を推定するとともに、構造に基づいて競技レベル差の要因を明らかにすることを目的とした。対象は2012年度から2021年度までに行われた地方学生陸上競技対抗選手権大会に出場した延べ人数579人とした。競技パフォーマンス構造の推定には得点化しないローデータの競技記録7個を用い、最尤法による因子分析より斜交解を求めた。競技レベルの分類には換算後の得点7個とTotal pointsの計8個を用い、潜在ランク分析を行った。そして、ランク間において1要因分散分析を行ったのち、多重比較検定を行い、競技レベル差の要因を検討した。その結果、国内大学生七種競技選手の競技パフォーマンス構造は走種目とLong Jumpからなる「走速度及び持久力」、投擲種目からなる「投擲力」、High Jumpからなる「鉛直跳躍力」の3つの因子で説明することができた。また、潜在ランク分析の結果より、統計的に妥当な6つの競技レベルに分けることができた。多重比較検定の結果、全ての競技レベル間において「走速度及び持久力」を構成する100m Hurdle、200m、Long Jumpに有意差が認められた。また、「鉛直跳躍力」においては多くの競技レベル間で有意差が認められた。しかしながら、「投擲力」に関しては半数以上の競技レベル間で有意差が認められなかった。これらのことから、国内大学生陸上七種競技においては走速度及び持久力が競技レベルに大きな影響を与えていることが示唆された。