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[11教-口-02] 高等学校における「モール」の学習を位置づけたラグビー授業の分析
ラグビーは、1947年の学校体育指導要綱に位置づけられてから現行の学習指導要領まで、高等学校の内容として一貫して記載されている。しかし、高等学校におけるラグビーの実践報告が極端に少なく、その原因にはラグビーの身体接触(コンタクトプレー)の導入方法や指導方法が難しいことが指摘されてきた。一方で、そのような課題をふまえて、味方の身体を通して相手と接触をする間接的身体接触に注目し、「モール」や「スクラム」を導入しようとする研究者や、高等学校において3対3の「モール」学習を組み込んだ実践をおこなっている教師もいた。これらの指摘や実践は、安全な身体接触の経験を保障するうえで、「モール」に注目した点において先駆的ではあったが、学習の成果までは分析されていない点に課題を残している。そこで本研究では、高等学校のラグビー授業において3対3の「モール」の学習を位置づけ、学習の成果を明らかにすることにした。研究の対象は、高等学校第2学年・3クラスの選択体育授業でラグビーを選択した生徒である。単元は、基本的なボール操作や身体接触の基礎姿勢を学習した後に、3対3の「モール」の学習をおこなうように計画した(全12時間)。そして、毎回の授業後に形成的授業評価票と、ふりかえりの学習カードを生徒に記入させ、スペース学習の習熟度を調査するために授業の様子を撮影した。これらのデータから、生徒の学びの実態、安全な学び方、スペース学習の成果を分析した。詳細は当日報告する。