日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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体育科教育学 ポスター発表

2022年9月2日(金) 11:30 〜 13:00 第一体育館バレーボール2 (第一体育館バレーボール)

[11教-ポ-04] ネット型ゲームとしての天大中小の実践

アダプテーション・ゲームの要素を取り入れて

*村瀬 浩二1、梅澤 秋久2 (1. 和歌山大学、2. 横浜国立大学)

アダプテーション・ゲームは、ゲームで負けたチームがルール調整を求め、対戦相手とその交渉をする過程においてゲームや戦術を理解し、対等なゲームを実現しようとするものである(Henninger & Richardson,2016)。アダプテーションは調整を意味し、競り合ったゲームをできるように児童生徒自らゲームを調整することに学習の要素が生まれる。さらに村瀬・古田(2021)は、このアダプテーション・ゲームにおいて、各個人が調整を求める過程を取り入れたことで、その交渉や話し合い場面において対人理解が深まり、共生の資質が高まることを報告している。
そこで、本研究は小学校4年生を対象にネット型ゲームとして「天大中小」を実践した。天大中小は伝承遊びの1つで、4つのマスでボールをはじき合い、相手コートに返球する遊びであり、区切られたコートでボールを返球する点でネット型と捉えることができる。また、コートの大きさが天>大>中>小と差がついており、成功し続けた子どもは大きなコートに移動する。この点で、アダプテーションが取り入れられたゲームである。
本実践ではその中で「アイテム」という言葉を用いることで個人のアダプテーションを行う試みを実践した。コートの大きさに加え、ボールキャッチやツーバウンドといった要素も取り入れ、自身に必要となるアイテムを自己申告することを試みた。本研究では、学習カードの分析結果からその実践の効果について検証する。
本研究は、科研費基盤(C)課題番号21K11499、21K11496の助成を受けている。